登山の様々なジャンル

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一言で登山と言っても、そのジャンルは様々です。ハイキングのような手軽に始められるものから、クライミングや、雪山登山のような、かなりの経験や技術、準備を必要とするような本格的なものまであります。人によって、登山と聞いてイメージするものも違いがあることでしょう。最初から、本格的な登山をイメージして、そのような登山に挑戦したいと考える方もいるかもしれませんが、登山は経験が非常に大切です。最初は、ライトなジャンルの登山からスタートするのが、長く楽しめる秘訣だと言えるでしょう。

1.日帰り登山、ハイキング、トレッキング

登山を始めるにあたって、まずおススメしたいのが、日帰り登山、ハイキング、トレッキングのようなライトなものです。その違いですが、まず、ハイキングは、自然を楽しむことに重点を置いています。ですから、必ずしも目的地が山であるとは限りません。歩きながら自然を楽しむという点で、平坦な場所で歩くことに慣れていきながら、登山の楽しさを体験することができます。装備も軽いもので済むので、登山初心者には最適だと言えるでしょう。トレッキングは、山歩きの事を言います。登山とは違って、頂上を目指すわけではありませんが、場合によっては、数日かけて山道や登山道を歩きます。徒歩だけでなく、自転車などに乗って行なう場合もあります。ですから、ハイキングよりは重装備が必要になりますし、場所によっては登山と同じような装備が必要になります。日帰り登山は標高のそれほど高くない山の頂上を目指すものです。初めは数時間自然の中を歩くハイキングから始め、だんだんに距離や時間を延ばしたり、高度を挙げていきながら、山の中でのペース配分や、歩き方のリズム、道具の使い方など登山の基本を身につけていくことができます。

2.縦走

縦走は、尾根伝いに幾つかの山の頂上を越えていきます。場合によっては頂上を目指さず、稜線を歩く場合もあります。日帰り登山などよりは標高の高い山を幾つも超えていくもので、数日をかけるのが通常です。単に一つの山の頂上を目指して終わりというわけではないので、体力の調整や、ペース配分などの点で、経験や知力が必要とされます。宿泊場所によって、そのハードさにも違いがあります。山小屋を利用する場合であれば、燃料や食材を、テント泊であれば、テントや寝袋、食材などすべての装備を背負って登山することになります。山を登る楽しさだけでなく、宿泊や食事の際の会話など仲間とのコミュニケーションも大きな楽しみの一つです。

3.沢登り

沢登りは、沢や滝を登りながら山頂を目指す登山スタイルで、豊かな森林や山岳地帯を多く持つ日本だからこその、独自の登山スタイルだとも言われています。美しい自然の景色や水のそばで生息する生物に出会える楽しみがあり、変化に富む登山を楽しめる一方で、滑りやすく、岩などの足場の良くないルートを進んでいくので、危険も伴い、その危険を回避できるだけの高い経験が求められます。また、天候により、鉄砲水などの危険もあるので、変わりやすい山の天気などに通じ、的確な判断を下せるだけの知識も求められます。装備も通常の登山で必要な物とは違いが出てきます。最近では、水に入ることを楽しむという、登山と言うよりは水遊び的な側面も出てきていますが、もともとは、登山道の無い山を登る手段でした。

4.雪山

山は同じ山でも、季節によって大きくその表情を変えます。その中でも、特にほかの季節と大きく異なる表情を見れるのが、冬の雪山だと言えるでしょう。雪山を知ってしまうと、これこそ、本物の山だという感動を味わってしまう方は少なくありません。風や自分達の足音のほかは何の音もしない、一面真っ白な雪景色の中頂上を目指すのは、ほかの季節の山の自然を楽しみながらの登山とは、一線を画すものがあります。しかし、やはり、やりがいがあるだけリスクがあります。寒さのなか、ほかの季節以上の重い装備を持って頂上を目指すには、それだけの体力が求められます。また、雪崩や滑落、凍傷や低体温症などといったリスクがありますから、それらの兆候を少しでも早く察知する能力や、そのような事態に素早く対応できる判断力や知力も求められます。しかし、雪山も山の高さやエリアなどによって、その難易度は全く違いが出てきます。

5.バリエーション

バリエーションとは,一般の登山ルートを外れた、整備されていない、より難しいルートを使って頂上を目指すスタイルです。整備されているルートではないので、クライミング技術や、沢登り技術など、様々な登山技術が求められます。また、基本的には、自分でルートを決めて登っていくので、地形図やコンパスをきちんと読めることを基本とした十分なルートファインディング技術が必要になります。また、事前の下調べに応じた装備の選択も重要になってきます。一般登山と比べると、難易度は高くなりますが、自分でルートを選んでいくことで、よく知っている山でも、新しい面を発見し、新鮮な気持ちで楽しむことができます。

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