登山地図の見方と必要性について

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登山をする時に持っていく地図は、とても重要なものです。しかし、その必要性を初心者の方は理解していない方も多いですね。また、登山に利用するのは普通の地図ではなく、登山用の地図になります。こちらでは、登山の際に必要となる地図の種類や、見方についてもご説明させていただいていますので、これから登山をされる予定の方はご覧ください。

1.登山地図の必要性

登山をする際には、必ず地図とコンパスを持参するのが基本となっています。しかし、登山初心者の方は特にその地図の必要性についてあまり理解されていないようです。特に近年は、携帯電話やスマートフォンの発達により、GPS機能を利用できる端末があるので地図を持たずに山へ入る方も多くなってきています。確かに、こうした電子機器は便利ですし登山でも利用することはできます。しかし、電子機器の場合、バッテリー切れや電波が拾えなくなる、故障するといったデメリットがあります。ですから、これらの電子機器を利用するのは構いませんが、合わせて必ず地図も持参するようにしましょう。また、地図はただ位置や方角を確認するためだけのものではありません。登山用に作られた地図の場合、登山コースが記載されていて、スムーズに山を登るのに役立ちますので、見方を覚えておくのもおすすめです。地図の中にはそのコースの目安タイムが書かれているものもありますので、こちらも目安となります。登山コースによくある山小屋や休憩場所の記載もあるので、登山スケジュールを立てやすいというメリットもあります。その他、山によっては登山コースの途中で見所となる景色があったり、観光スポットがあったりもします。そういったものも、スマートフォンのマップでは確認できなかったりしますので、地図で確認するのがおすすめなんです。

2.登山地図の種類

登山で利用する地図はいろいろな種類があります。どれでなければならないということはありませんが、それぞれ特徴がありますので見ていきましょう。

(1)登山地図

登山をする時に持って行く地図といえばこれ、と言うくらい有名な地図があります。それは、旺文社から発売されている「山と高原地図」と言う地図です。40年以上前から販売されている定番の地図で、エリアごとに分かれて販売されています。1冊900円ほどなので地図としてはやや高価なものとなります。ですが、国内の主要な山の地図がありますし、中身も非常に充実していることから、登山者には人気となっています。購入すると、中には地図だけではなく、その山周辺の情報が書かれたガイドブックも同封されているのが嬉しいところです。また、地図は防水加工が施されていますので、ちょっとした雨や水で破けてしまう心配がありません。縮尺は地図により異なりますが、多くが5万分の1となっています。地図を開くと、登山口から始まり、実際に歩くルートが記載されています。ルートによっては分かりにくいものも、点線で記載されていますので、わかりやすくなっています。もちろんコースごとにタイムも記載されていて、どこまでどれくらいのタイムで行くべきかの目安もわかりやすく記載されています。地形が変わる場所や、注意して通る場所なども記号で表示されています。同封されている周辺ガイドには、登山をするにあたり必要となる情報以外にも、周辺の植物や見晴らしの良さ、コースの全体像などが書かれていますので、事前に読むと当日の参考となります。

(2)2万5000分の1地形図

5万分の1の地図よりもさらに詳細な情報が確認できる2万5000分の1の縮尺の地図があります。山全体の情報を得る場合には、5万分の1の地図の方が見やすいですが、より詳細な情報を得るには2万5000分の1の方が良いのです。ただし、山全体の地図を2万5000分の1で用意してしまうと、広げる際にかなり大きくなってしまうので、見にくくなってしまう場合があります。ですから、ベストは両方の縮尺の地図を持参することです。

3.どんなときに地図を見るのか

登山をする時に地図を見るタイミングですが、常に地図を見ながら歩くのではありません。まずはじめに地図を見て途中までのルートを頭に入れてます。そして歩き進めていき、頭の中のルートと実際のルートが曖昧になってきたら、再度地図を見て確認をします。初心者の方は5分から10分間隔で地図を確認しながら歩くと、間違いがなくて良いでしょう。もちろんその前でも情報が曖昧になったら、地図で確認します。地図を見ながらの登山に慣れてくると、頻繁に地図を確認しなくても歩けるようになってきます。さらに、地図を見ると登山ルートを頭の中でリアルにシミュレーションすることができるようになるので、地図を見ながらの登山がより楽しくなってきます。ここまでくると、地図はただの情報源ではなくなりますし、地図を見ただけでも楽しむことができるようになるでしょう。

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