登山計画の立て方

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実際に登山に挑戦してみるとなった時に重要なのは、登山計画です。登山計画には、どの山に登るか、誰と行くかという根本的な計画から、その登る山についての情報を集め、その上でメンバーの経験などに応じたルートやスケジュールを決め、メンバーの役割や、装備の決定など細かい所までの計画全てが含まれます。この計画は、登山の成功や楽しさを大きく左右しますから、十分に時間を取って情報を集め、自分達の経験や技術に合った、できるだけ実際的な計画を立てましょう。

1.四季・自然・気象を知って登りたい山を決めよう

まず、どの山に登るかを決めるのに、特に重要なのが季節です。同じ山でも、季節によって山の景色、天気は大きく変わってきます。例えば、3月から5月くらいの春は低山や比較的温かい地域では、程よく温かく、様々な花や若葉を楽しむことのできる季節だと言えます。一方で、標高の高い山やエリアによっては、まだ雪山だったり、雪が降ったりすることもありますから、初心者には向かない場合もあります。6月から8月くらいまでの夏の季節は、高山植物が多く楽しめる時期でもあり、経験のある登山者だけでなく、ハイキングなどで山に慣れていない方でも、比較的手軽に山歩きを楽しめる季節と言えます。しかし、雷雨などの可能性も高いので、事前の天気のチェックや、防寒の備えなどはしっかりしておく必要があります。また、9月から11月は、紅葉を楽しめる非常に美しい季節となります。しかし、実は秋の山の季節は変わりやすく、秋雨の時期は足場も悪くなるので、事前の準備や気象情報の下調べも必要です。冬の山は、標高が高い山だと雪山になり、難易度が高くなります。しかし、低山であればそれほど雪も深くなく、冬ならではの景色を楽しめるでしょう。

2.いつ・誰と登るか決めよう

登山にいつ、誰と行くかは、自分の登山の経験によって決める必要があります。既に述べたように、山は季節や気象状況によって、難易度が変わってきます。ですから、初心者の方であれば、できるだけ、天候の良い季節や、日程を選ぶのが良いでしょう。誰と行くかという点ですが、登る山にもよります。低山であれば、初心者同士でも、仲の良い友達で気軽に行くこともできます。しかし、標高の高い山や、難易度の高い山に初心者が登る場合には、初心者だけでは、登頂が難しくなる場面が出てくるでしょう。経験のある人と一緒に登ることができるなら、登頂成功の確率も高くなりますし、安全でしょう。一緒に登ってくれる経験者が身近にいない場合には、ガイドをつけることも検討するべきかもしれません。

3.ガイドブック、地図を買うなどして情報を集めよう

登る山を決める際には、ガイドブックの情報が参考になります。ですから、まずは、ガイドブックを見て登る山を決め、その特徴を掴むことができます。しかし、実際にどの山に登るか決まったなら、ガイドブックだけではなく、登山地図を手に入れるようにしましょう。ガイドブックの地図は、情報が少ない場合があるからです。全ての登山道まで記載されていなかったり、近隣の情報が十分でない場合があります。そうすると、ルートを間違えてしまったり、迷ってしまった場合に、自分の現在地を把握したり、正しい下山ルートを見極めるのが難しくなってしまうからです。登山地図は近隣の広い範囲を、詳細に載せているので登山に当たって十分な情報が含まれていると言えます。

4.歩くルートとスケジュールを決め登山計画書を作ろう!

どの山に、いつ、誰と登るかが決まったら、ルートやスケジュールを決めることになります。登山ルートが一本しかない山に登るのであれば、問題ありませんが、多くの山は、複数の登山ルートがあり、ルートによって難易度や、かかる時間などに違いがあります。そして、スケジュールを立てていきます。選んだルートの登山時間を参考にしながら、そこに休憩時間や、食事の時間、山頂での時間などを足していきます。初心者であればある程、余裕を持ってスケジュールを立てることが重要です。そして、これらの情報を登山計画書として、所轄県警や登山口に提出することで、遭難などの緊急時に救助をスムーズにすることができます。登山計画書の記載事項やテンプレートなどを参考に作成しましょう。

5.出発前にメンバーの役割といざという時の備えを用意しよう

登山計画を立てる際には、いざという時の備えをすることも含まれます。その中には、リーダーなどのメンバーの役割を決めておくことが含まれます。リーダーは登山全体の責任を持つので、経験や技術があることが理想で、メンバーをまとめ、全体を見れることが必要です。それ以外にも、サブリーダーや、医療係、気象係などを決めることができるかもしれません。いざというの時の備えとしては、緊急時の避難ルートを決めておくことや、緊急時の連絡網や、名簿の作成などが含まれます。名簿には基本情報の他に保険証番号や血液型、女性の場合は、記載しないとしても、生理の時期を医療係などが把握しておくようにすると良いでしょう。

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