山登りが流行してきたのをきっかけに、山ガールと言う言葉も生まれて、多くの方が山へ登るようになりました。山登りを楽しむ方が増えたことは非常に嬉しいことですが、山登りは様々な危険を伴いますので、十分な準備が欠かせません。特に装備はファッション重視ではなく、あくまで機能性を重視しましょう。見た目ばかりで実際に役に立たない装備では、重大な事故や怪我につながる恐れがあります。また、その性能を維持するためにもメンテナンスは欠かせません。そこで、まずは山登りに必要な装備の中でも、特に重要な3つの装備のメンテナンス方法を見ていきましょう。
トレッキングブーツのメンテナンス
山登りには絶対に欠かせない装備の一つがトレッキングブーツです。どんな天候からも、どんな悪路からも足を守ってくれるトレッキングブーツは、山登りには絶対に欠かすことができません。選び方も重要ですが、それ以上にメンテナンスが重要です。しかし、山登り初心者の方が怠りがちなのがトレッキングブーツのメンテナンス。山登りをして帰ってきて、トレッキングブーツをそのまま放置してはいけません。
もし放置していたなら、すぐにお手入れをしましょう。まずは表面の汚れをとります。泥などで汚れた状態を放置してしまうと、丈夫なトレッキングブーツといえども傷んでしまいます。
次に山登りに行く時に、トレッキングブーツのソールがひび割れたり剥がれてしまったら耐久面で問題ですよね。そうならない為にも、山登りが終わったらきちんと汚れを落とすなどお手入れをしてあげましょう。
トレッキングブーツの汚れは、事前に防水スプレーをかけておくと、汚れにくくなる上に防水加工もできるのでお勧めです。また、こうしてトレッキングブーツのお手入れをすれば、靴の傷んでいる部分がわかったり、修理が必要かどうかが見極められたりします。山に登っている途中で気がついても遅いですからね。
トレッキングブーツのお手入れは、表面ばかりではありません。内側もしっかりと綺麗にしましょう。内側はそんなに汚れていないと思うかもしれませんが、登山はたくさんの汗をかきます。当然ですが足もいっぱい汗を掻くので、トレッキングブーツの内側も汚れているのです。ひどい場合は内側がカビてしまうこともあるので、中敷を外してしっかり中を洗いましょう。靴の中身を洗うのは中性洗剤で問題ありません。汚れを落としてしっかりすすいだら、陰干しをしましょう。完全に靴が乾いたら、最後に防水スプレーをかけて完了です。
レインウェアのメンテナンス
天気が変わりやすい山の上では、レインウェアは必須アイテムです。
山の上は風が強いので、基本的に傘は役に立たないと思った方が良いでしょう。ですから、レインウェアを必ず準備します。カッパ等であれば、両手が空くので登山の時に役立ちます。ただ、雨具もお手入れを怠っているとその性能は低下しますし、いざという時に使えないなんて事にもなりかねません。雨具も使うたびにしっかりとお手入れをしましょう。
どのようにするかというと、まずは汚れ落としの為に洗濯をしましょう。ただし、雨具の種類によっては自宅で洗濯ができない場合もあるので、持っている雨具が洗濯可能かどうか確認してから行ってください。雨具が洗濯可能であることがわかったら、洗剤を入れて洗濯機を回します。雨具には普段使っている洗濯石鹸ではなく、合成洗剤を使って洗濯することをお勧めします。洗濯の工程ですが、すすぎはしっかりと行いますが、脱水機にはかけないでください。雨具を脱水機にかけてしまうと、洗濯機が壊れてしまう恐れがあります。乾燥機なら使用可能なものが多いですが、念のため乾燥機が利用可能かも確認してから行います。
最後は陰干しをして、完全に乾いたらレインウェア用の撥水加工スプレーを吹きかけましょう。レインウェアもだんだん撥水性が落ちてきますので、定期的にスプレーをしておくことが大切です。
バックパックのメンテナンス
山で必要な様々なものを持ち歩けるバックパックも、お手入れをしない方は多いですが、必ず登山後はお手入れすることをお勧めします。例えば、登山の際に雨に降られたり、強風や砂嵐にあったりすれば、当然バックパックも汚れます。汚れをそのままにしておくとそこから劣化してしまう恐れがありますので、汚れは必ず取るようにしましょう。
また、登山用のバックパックにはいろいろなものを入れるポケットもついています。それらが劣化して千切れそうになっていないか、ショルダーハーネスはしっかりとしているか、閉まらなくなっているジッパーはないかなど点検をします。汚れがひどい場合には、洗剤をつけて水洗いをしましょう。水洗い後は陰干しをして、乾いたら撥水加工のスプレーを全体にかけます。雨の時はカバーをかけるかもしれませんが、本体にも撥水加工をしておいた方が、より浸水を防ぐことができます。